保険の基礎から!銀行預金と定期保険どっちが得?

お金を増やしたい。
誰もが切実に考えていることでしょう。
特に昨今は「いかにして老後を過ごすのか?」が、人生のテーマとなっており、お金を増やす方法を模索する方が多いです。
その中で、代表的な増やし方が「定期預金」と「貯蓄型保険」。
全く異なるサービスではありますが、お金を増やすという面では同様と言えます。
そこで、どちらがオトクなのか?というお話をしていきたいと思います。

■貯蓄型保険とは何か?

貯蓄型保険を簡単に説明をすると「貯蓄をしながら保険の保障を受けることができる」といったものです。

もう少し噛み砕いて説明をしていくと、とある保険に加入し、その保険料を積み立てていくというもの。
そして、満期を迎えたら、積み立てたお金が戻ってくるという仕組みです。
もちろん、満期ではなく途中解約でも、それまで保険料として支払ってきたお金が返ってきます。

では、支払った保険料は、支払った分だけお金が返ってくるのか?
答えはノーになります。
多少なりとも増えて戻ってくるのが、この貯蓄型保険の良いところになります。
貯蓄型保険に加入しようと、パンフレットなどを見ていくと「戻り率」という文言を目にすることになるかと思います。
これが、増えて戻ってくるときの率になります。
例えば、戻り率が110%だった場合、満期を迎えたとき、支払った保険料にプラス10%分を上乗せして、お金を返してくれるのです。
毎月1万円を30年間支払う貯蓄型保険に加入した場合、満期を迎えると、合計で360万円を支払うことになります。
この10%になるため、プラス36万円を上乗せし、合計396万円が、手元に返ってくるわけですね。
だからこそ「お得なサービス」と評価されているのです。

◇何故、お金が増えるのか?

そもそも、保険料を支払って金額よりも、上乗せされてお金が戻ってくるのか?という疑問が出てくるかと思います。
これでは保険会社が大きな損をしてしまうため、どうしても「怪しい」と感じてしまうわけですね。
しかし、安心して下さい。
増えて戻ってくるのには、ちゃんとカラクリがあります。
それが「運用」です。
実は、保険会社は、保険料として受け取ったお金を運用をして増やしているのです。

◇運用をしているのであれば…失敗する場合もあるの?

世の中には「絶対」というのはないため、運用をしている以上、やはり失敗するリスクは当然あります。
過去に、保険会社自体が倒産してしまう事例もあるため、貯蓄型保険を利用する場合には、常に、このリスクが付きまとうことは理解しておく必要があります。
戻り率が高ければ高いほど、リスクも比例して高くなっていくイメージをしてもらえればよいかと。
もちろん、保険会社も最初から倒産覚悟で投資をしているわけではないため、滅多に倒産をすることはありませんが。
また、しっかりと救済措置があるため、ある程度のリスクヘッジはできていると言えます。
ただし「貯蓄した保険料の全てが返ってくる」ということは、なかなか難しいということも、合わせて理解をしておく必要があります。

年代別にみる保険加入率~保険加入のススメ~

■定期預金はリスクが限りなく小さい

続いて、対する「定期預金」について、触れていきます。
定期預金のメリットは、何と言っても、損をするリスクがないということ。
「お金を預けておくだけ」というイメージのため、損をすることはないのは当たり前ですよね。
とはいえ、銀行も倒産…つまり破綻をするリスクはあります。
あくまでも、預かったお金を運用したりして、お金を増やしているわけですから、先ほど、説明した貯蓄型保険と同様のリスクがあるわけです。
しかし、異なる部分は、もし破綻をしたとしても、預金したお金は1000万円までであれば補償がされるということ。
金利分も補償されるため、非常に安心というわけです。
先に挙げた例であれば「360万円」となるため、丸々補償されることになり、リスクが全くないと言えます。
(巷で1,000万円を目安に、預金を分散させた方がよいと言われる所以はここにあります)

◇デメリットは…雀の涙ほどの金利

2016年8月現在、よくても0.2%が最も高い金利となっています。
本当に雀の涙ほどの金利で、先ほどの360万円の例だと、たった6万円を切るぐらいしか増えません(税引き後)。
貯蓄型保険で戻り率が110%であれば36万円増えるわけですから…30万円もの差が出てしまいます。
どうしても、この物足りなさがデメリットになります。
ちなみに、バブル期は、数年で倍になってしまうほどの利率で定期預金が組めました。
もう2度とこないと言ってもよいほどの、好条件で、誰もがお金を増やそうと、こぞって定期預金を組んだ時代が懐かしいですね。

■どちらがオトクなのか?は考え方1つ

以上のことを踏まえて、結局のところ、どちらがオトクなのか?

当然、お金が多くなる貯蓄型保険の方がオトクと言えるかもしれません。
加えて、保険の本業である、病気や学資などの保障を受けることもできます。
保障を受けながらお金を貯めることができる(しかも少し増える)という素晴らしいサービスでオトクと言えます。
しかし、倒産のリスクと、補償のリスクが大きいため、なかなかどうして…二の足を踏んでしまうところです。

対して、倒産のリスクがなく1,000万円までは完全保証。
しかし、増えるお金は微々たるもの。
気持ち的に「ちょっとだけ嬉しい」というオトクさ。

どちらがオトクなのか?は、これを読んだ人の価値観に左右されるため、ハッキリとは言えません。
正直なところ、どちらも素晴らしいサービスのため、お金を貯めるとき、何を求めるのか?をハッキリさせて比較をすることが、1つの決め手となることでしょう。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする