【カードローン審査が通らない人へ】○○を担保にお金を借りる方法

銀行のカードローンや消費者金融のキャッシングでお金を借りると、結構金利も高いですし、何より審査を受けなければなりません。
お金を借りたいのに審査で落とされてしまっては、意味がありませんよね。
しかし、カードローンやキャッシングだけがお金を借りる方法ではありません。(⇒年収以上の借入は可能なの?例外・保証人なしはある?
あなたが「何か」を持っていれば、それを担保にお金を借りることができるのです。

そこで今回は、「○○を担保にお金を借りる方法」をご紹介します。

■不動産を担保にお金を借りる「不動産担保ローン」

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不動産を担保にお金を借りるローンといえば、「住宅ローン」が真っ先に思い浮かびますが、「不動産担保ローン」は住宅ローンと同一の商品ではありません。

●住宅ローンとの違い
まず、住宅ローンはマイホームを担保にしてお金を借りるローンですが、不動産担保ローンはマイホーム以外の不動産も担保にすることが可能です。

また、マイホームを担保にする住宅ローンは、基本的に申込者本人のマイホームを担保に設定しますが、不動産担保ローンは申込者本人以外にも、酸答申に内の親族所有の不動産も担保として設定することができます。

そして、住宅ローンでは必ずと言っていいほど連帯保証人を準備しなければなりませんが、不動産担保ローンは本人所有の不動産であれば保証人を用意する必要性がありません。
担保に設定する不動産が共有物件、あるいは申込者本人以外が所有者の場合は、共有者や所有者が帯保証人になる必要はあります。

●不動産担保ローンのメリット
・多額のお金を借りられる
カードローンやキャッシングでお金を借りようとしても、いきなり数百万円を借りることはできません。
新規申込者は50万円以下から始めて、そこから利用実績を積み上げて借りられる金額を多くするパターンです。
「限度額1000万円」を謳うカードローンやビジネスローンでも、実際は100万円借りられる人すら多くありません。
不動産担保ローンならば、物件の担保価値次第では最高5億円~10億円までの借入ができます。

・金利が低い
カードローンやキャッシングですと、金利は年15%くらいが一般的でしょう。
新規で申し込むと、どうしても金利は上限金利を適用されてしまいます。
しかし、不動産担保ローンであれば、金利が年5%の商品が多いです。
カードローンでも、限度額が多ければそれに伴い金利は低くなりますので、限度額を多く設定できる不動産担保ローンは、おのずと低金利になるわけです。

・おまとめや借り換えに最適
ちまたでよく聞く「おまとめローン」「借り換えローン」は、高金利の借入を低金利の借入に借り換えることで、利息の支払い総額を抑えるメリットがあります。
前述したように、不動産担保ローンは年5%程度の低金利商品が多いので、年15%程度の高金利の借入をまとめれば、相当な利息低減効果が見込めますね。
しかも限度額が多いので、ある程度多額の高金利借入もしっかりとまとめられます。
おまとめや借り換えのみならず、他の利用目的でも比較的自由に使えます。

・審査に通りやすい
おまとめローンや借り換えローンは低金利で魅力的なローンですが、審査が厳しいことでも有名です。
これらのローン商品には担保がない「無担保ローン」ですが、不動産担保ローンは不動産という確かな担保が設定されています。
万が一滞っても担保を売ればいいので、貸し倒れのリスクは減ります。
よって、審査も比較的通りやすくなっているのです。

・長期にわたる返済期間
多額のお金を借りられるのはうれしいのですが、毎月の返済額が多いと家計を圧迫してしまいます。
カードローンやビジネスローンは、比較的短期の返済期間を設定しているのですが、不動産担保ローンは住宅ローン並みの長期返済が可能です。
10年~25年の長期も設定可能ですので、毎月の返済における負担も軽くなります。

●不動産担保ローンの注意点
一見いいことづくめの不動産担保ローンですが、注意点もないわけではありません。

・すぐに貸してくれるわけではない
銀行のカードローンや消費者金融のキャッシングでは、申し込んで30分後には審査の結果が出て、最短でその日のうちに借入ができる商品も珍しくはありません。
ビジネスローンでも、融資までの時間をかなり短くできる商品があります。
一方で不動産担保ローンは、カードローンのような即日融資はさすがにできません。
担保に設定する不動産の担保価値を算出して、それに基づいてお金を融資するわけですので、その計算をして実際に融資にこぎつけるまでには、5営業日は見ておかなければならないでしょう。

・手数料や諸費用がかかる
消費者金融でお金を借りようとしても、ローンカードの発行手数料や年会費、書類作成費用や更新料などは一切かかりません。
しかし、不動産担保ローンは諸費用や手数料が発生します。
住宅ローンの融資の際も手数料や諸費用がかかるのですが、理由は住宅ローンと全く同じです。
誰の不動産であるにせよ、それを抵当に入れるためには、登記をしなければなりません。
この作業が非常に面倒なので、以下のような費用が別途発生するのです。

・印紙代
・不動産の鑑定費用
・抵当権、根抵当権の登記費用
・事務手数料など

・不動産を失う可能性も
担保を設定する全てのローンに当てはまりますが、借りたお金を返済できなければ抵当に入れた不動産を失うことになります。
1回延滞しただけで不動産を失うことにはなりませんが、3か月程度延滞をしてしまうと金融業者が抵当権を行使して不動産を回収し、競売にかけて融資したお金を回収するのです。

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■年金を担保にお金を借りる「年金担保融資」

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年金受給者は、お金を借りるのにはなかなか厳しい状況です。
働いて収入を得ることがありませんので、カードローンの審査ではどうしても落とされる可能性が高くなります。
そんなお金に困っている年金受給者を助けるため、独立行政法人福祉医療機構(WAM)が「年金担保貸付事業・労災年金担保貸付事業」を実施しています。

●年金担保融資の貸付条件
年金担保融資の貸付条件は、以下のようになっています。

・利用目的:10万円以上の場合、利用目的が分かる見積書などの書類を確認
・金利:年1.6%(年金担保融資)、年0.9%(労災年金担保融資)
・返済方法:年金額の3分の1が上限、下限は1万円(1万円単位の返済)
・保証人:連帯保証人が必要(審査基準あり)
公益財団法人年金融資福祉サービス協会による信用保証制度も利用可能(保証料が必要)

借りられる金額については、以下のように様々な条件が付いています。

・10万円~200万円の範囲内で1万円単位(利用目的が生活必需品購入の場合には10万円~80万円)
・受給している年金額の80%以内(所得税相当額を除く)
・1回あたりの返済額の15倍以内

●存続は不透明
独立行政法人福祉医療機構(WAM)の年金担保貸付事業・労災年金担保貸付事業ですが、実は一度廃止になりかけていました。
旧民主党が実施した事業仕分けにより、廃止判定が出されたのです。
しかしその後、廃止時期の検討は2016年に先延ばしするとして、今でも内容を若干変更しながら継続しています。
ただし、実際は遊興費や借金返済に使われる実情もあり、返済は年金から天引きされるため、年金受給額が実質減ってしまうことになります。
この点が改善されないと、2016年にでも廃止されるかもしれません。

●年金を実質担保にしている「偽装質屋」はヤミ金
現在のところ、年金担保ローンとして認められているのは、独立行政法人福祉医療機構(WAM)の年金担保貸付事業・労災年金担保貸付事業のみです。
他の金融機関では、年金を担保にしたローンは一切扱えません。
ただし、巷では「偽装質屋」が年金を実質的な担保として営業しています。

偽装質屋の特徴は、以下のようになっています。

・質草は何でもよい
・お金を借りるときに年金証書や年金手帳、預金通帳や印鑑などを預ける
・質流れがない
・返済は口座から引き落とし

以上のように、通常の質屋とはかなり営業形態が異なっています。
年金を実質的な担保としている時点で法律違反ですので、絶対に利用しないでください。

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■株などを担保にお金を借りる「証券担保」

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株式や有価証券、国債などの資産は持っているが、すぐに現金がほしいというのであれば、「証券担保」がおススメです。
主に証券会社で取り扱っていますが、ノンバンク系でも取り扱っているところがあります。

●株主の権利は保有したまま
最近では、株主優待の特典を充実させている株式会社も多く、株を選ぶ際に優待目的という方も少なくはありません。
また、株主総会に出席できるのも株主の権利としては重要です。
株を担保にお金を借りたら、それらの権利もなくなってしまうのではと考えるかもしれませんが、お金を借りても株主優待は受けられますし、株主総会にも出席できます。

●低金利で借りられる
証券担保の金利は会社によって異なりますが、おおむね年3~5%程度です。
消費者金融と比べればはるかに低金利ですね。

●意外と多く借りられる
証券担保で借りられる金額は、持っている有価証券の価値によって決まります。
業者によって価値判断は異なりますが、価値の60~80%程度の金額までの借入が可能です。
そんなに多額のお金が必要ない方は、30万円程度でも借りることができます。

●担保割れには注意
証券担保で絶対に気を付けなければならないのが、担保割れです。
担保に入れている有価証券も、その価値は毎日のように変動しています。
もし価格が下がり続けて担保割れを起こしてしまったら、その差額を補てんしなければなりません。
新たに別の有価証券を担保に入れるか現金で支払うのですが、それができないと担保は売却されてしまいます。

●どんな有価証券でもいいわけではない
証券担保を提供する業者からすれば、担保とする有価証券はできるだけ安定していることが望ましいです。
価値が上がるに越したことはありませんが、逆に下がってしまうと大変です。
そこで業者は、上場企業や国債など比較的価格が安定している有価証券を高く評価して、上場していない株式などは低く評価する傾向があります。

■定期預金を担保にお金を借りる「定期預金担保貸付」

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万が一の支出に備えて、あるいは財テクの一環として定期預金を積み立てている方も多いのではないでしょうか。
普通預金よりも利回りが良く、お金を貯めるにはなかなか好都合の商品です。
あまり知られていませんが、そんな定期預金を担保にしてもお金を借りられる「定期預金担保貸付」があるのです。
三菱東京UFJ銀行では「自動借り入れ」、ゆうちょ銀行では「貯金担保自動貸付」などと名称は異なりますが、その内容はほとんど同じです。

●定期預金には3種類ある
定期預金を利用すると、「定期預金通帳」「総合口座通帳」、そして「定期預金証書」といった方法が選べます。
「定期預金通帳」は定期預金だけを管理する通帳ですが、総合口座通帳は1つの通帳で定期預金と普通預金を管理できます。
「定期預金証書」は通帳ではなく、預金額や満期日が書かれた「定期預金証書」が発行されます。

●借入方法
実は、どれを選択しているかによって借入方法が若干異なるのです。

・定期預金通帳、定期預金証書の場合
定期預金通帳、定期預金証書墓たちこそ違えど、定期預金だけを管理している点では同じです。
通帳や証書を銀行に預けて融資を受けます。

・総合口座通帳の場合
総合口座通帳の場合には、「貸越」を利用します。
普通預金の残高以上の引き出し(定期預金担保貸付)があった場合、総合口座にセットになっている定期預金の残高の範囲内で自動的に融資してくれる機能、これが貸越です。
貸越は通常のお金の引き出しと同じように利用できますので、手続きは楽チンです。
貸越を利用すると、通帳の普通預金残高にマイナスが記載されます。

●返済方法
借入方法と同様に、返済方法も定期預金の種類によって異なります。

・定期預金通帳、定期預金証書の場合
借入の都度、返済日や返済回数が決められ、指定口座に入金します。
入金しておけば、自動引き落としとなるのですが、定期預金の満期日までには完済しておきましょう。

・総合口座通帳の場合
総合口座通帳の場合、特に返済日や返済回数は決められません。
普通預金口座にお金が入っている時点で、自動的に返済に充てられます。
残高が0になれば完済です。

●低金利
定期預金担保貸付のメリット、まずは低金利である点です。
定期預金担保貸付の金利は、定期預金の約定金利プラス0.5%です。
定期預金の約定金利は銀行によって異なりますが、プラス0.5%の条件は変わりありません。
全国平均の定期預金金利は、約0.025%ですので、それに0.5%をプラスした0.525%が定期預金担保貸付の金利となります。
カードローンの金利が15%程度かかるのを考えれば、かなりの低金利ですね。

●新たな審査がなくスピーディー
銀行や消費者金融で借入をするとなると、時間がかかります。
そして何より、審査を受けなければなりません。
一方、定期預金担保貸付は担保が設定されていますので、審査がありません。
しかも貸付もスピーディーで、定期預金通帳、定期預金証書の場合でも即日融資ができます。
総合口座通帳には初めから貸越の契約がなされていますので、即日融資はもちろん可能です。

●定期預金を解約しなくてよい(できない)
急な出費があると、定期預金を解約しなければなりませんが、中途解約は銀行側の印象を悪くしてしまいます。
定期預金担保貸付ならば、解約することなく急な出費にも対応できるのです。
解約しなくてもよいというメリットもある一方で、定期預金担保貸付の利用中は解約ができないというデメリットもあります。
限度額は定期預金の90%までとしている銀行が多いため、100%のお金を借りたくても借りられません。
かといって解約もできないので、不足分はどこかで穴埋めしなければならないのです。

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■保険を担保にお金を借りる「契約者貸付」

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万が一の時に備えて、生命保険に加入している人も多いでしょう。
契約者に万が一のことがあった時、残された家族に十分な補償がなされる生命保険ですが、何もないときでも役に立ちます。
実は、保険を担保にお金を借りることができる「契約者貸付」という制度があるのです。

●解約返戻金のある保険が主な対象
保険を解約すると、お金が戻ってくる商品があります。
積立型の生命保険であればお金が戻ってくる場合が多く、掛け捨て型の生命保険ではお金は戻ってきません。
その戻ってくるお金のことを「解約返戻金」と呼び、契約者貸付は解約返戻金を担保にお金を借入れする制度です。

・終身保険
・個人年金保険
・学資保険
・養老保険

以上が、解約返戻金のある主な保険ですが、保険会社によっては対象の保険商品でも契約者貸付ができない場合もあります。
もちろん、契約者貸付は保険を解約しなくてもお金を借りられます。

●かなりの低金利
契約者貸付で借りたお金には、当然ながら利息が発生します。
どれくらいの金利なのか、平成26年11月現在の主な生命保険会社の契約者貸付金利を見てみましょう。

・日本生命:3~5.75%
・明治安田生命:2.15~5.75%
・アフラック:2.75~4%
・かんぽ生命:1.5~6%

●借りられる金額は大きく異なる
解約返戻金のすべてを借入れできるわけではなく、その70~90%程度を借入れできます。
実際にいくら借りられるかは、保険会社や加入時期によって大きく異なります。
加入して間もない人は、契約者貸付であまり多額のお金を借りられません。

●返済方法は
カードローンと異なり、契約者貸付には返済期限がありません。
ですので、いつでも好きな時に好きなだけ返済できますが、最低返済額を設定している保険会社もあります。

●元金+利息が解約返戻金を越えると、保険契約そのものが失効
なぜ返済期限がないのか、それは万が一に備えて解約返戻金を担保に入れているからです。
よって、契約者貸付の元金と利息の合計が解約返戻金を越えてしまうと、担保割れとなってしまい、所定期間に返済しないと保険契約そのものが失効するのです。

●返済中に死亡したら、保険金から元金と利息を差し引かれる
契約者貸付を利用中に、契約者本人が死亡してしまっても、当然保険金は支払われます。
ただしその場合、保険金から元金と利息が差し引かれた金額となります。
もちろん、完済していれば満額受け取れますよ。

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年代別にみる保険加入率~保険加入のススメ~

以上のように、何か担保になるものがあればお金を借りることができます。
いずれも、カードローンやキャッシングを利用するより低金利ですし、担保がありますので審査もさほど厳しくありません。
ヤミ金などに手を出さずに、このような制度を使って一時的にお金を借りるのも、悪くはありません。

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