銀行や消費者金融のカードローンでお金を借りると、もちろん返済しなければなりません。
多くの貸金業者では、毎月決まった日に支払い日を設定しており、それに合わせて返済していきます。
毎月決まった日にだけ返済するのもいいですが、それ以外のタイミングで返済をすると、借金減額効果がより高くなります。
そこでここでは、繰上返済のメリットともに注意点についても紹介します。
■繰り上げ返済のメリット
●繰り上げ返済とは何か
毎月決まった日に決まった金額を返済していく返済方法を、「約定返済」といいます。
それに対して、それ以外の日に任意の金額を返済していく返済方法を、「繰り上げ返済」(または随時返済)といいます。
繰り上げ返済は、様々な方法で行うことが可能です。
消費者金融のプロミスでは、自社ATMや提携ATMからの入金はもちろんのこと、インターネットの会員ページからの返済も可能です。
プロミスではインターネット上で「一部返済」「全額返済」「金額指定返済」ができ、金額指定返済が繰り上げ返済に相当します。
●利息の返済総額を減らせる
現在、多くの消費者金融で採用されている返済方式が、「残高スライド元利定額返済方式」です。
これは、他の返済方式と比べて毎月の返済額は最も少ないメリットはあるものの、返済総額は結局多くなってしまうデメリットもある返済方式です。
このまま普通に返済をしていくと、支払いたくない利息まで支払う羽目になってしまいます。
ここで繰り上げ返済の出番です。
残高スライド元利定額返済方式の約定返済は、元金と利息の両方の返済に充てられますが、繰り上げ返済分は元金のみに充てられるのが一般的です。
元金が減れば、それに伴い発生する利息の金額も少なくなります。
結果として元本が減り、利息の返済総額も少なくなるというわけです。
●返済期間を短くできる
繰り上げ返済によって返済が進んでいけば、本来は36回払いのところ、数回減少した返済回数で完済できる可能性が十分にあります。
毎回約定返済日が来るたびに利息が引かれていきますので、できれば返済回数は少ない方がいいですよね。
繰り上げ返済をすることは返済期間を短くするためでもあります。
■繰り上げ返済の注意点
繰り上げ返済に大きなデメリットはありませんが、やっていく上で注意点はあります。
●早い段階で繰り上げ返済をする
同じ金額分繰り上げ返済をするのであれば、36回払いの35回目に行うよりも、1回目に行った方がより効果的です。
返済方式を全く無視して、36万円借りて36回払いをしたとしましょう。
35回目の返済が完了すると、残りの残高は1万円となります。
この段階で1万円を繰り上げ返済したとしても、元金1万円に対して発生する利息分しか得をしないので、さほど意味がありません。
一方、1回目終了後(残高35万円)の時に1万円の繰り上げ返済をしたとしても、直接的には元金1万円に対して発生する利息分しか得をしませんが、2回目以降の元金が35万円→34万円減ることで、それ以降に発生する利息の額を減らせます。
最後の方で繰り上げ返済をするよりかは、最初の方で元本がたくさんある状態でしたほうが利息が減りやすくなります。
●余剰資金で繰り上げ返済を行なう
日本人は借金があまり好きではありません。
借金はできるだけ早くなくしたいと、住宅ローンなども積極的に繰り上げ返済をしていますよね。
しかし、人生には急病や事故、冠婚葬祭がつきもので、不意な出費の可能性も十分にあります。
そんな時、繰上返済しすぎて手持ちのお金が無くなってしまっては、意味がありません。
繰り上げ返済は、あくまでも余剰資金の範囲内、できればボーナスや臨時収入があった時に行うといいでしょう。
計画さえ立てれば、もちろん毎月の給料から繰り上げ返済しても構いませんが、計画なしで繰り上げ返済ばかり行っていると約定返済にも支障が出てしまうかもしれません。
●約定返済を忘れない
繰り上げ返済にかまけていると、約定返済を忘れる人が時たま存在します。
約定返済をうっかり忘れてしまうと、返済日翌日から遅延損害金が発生します。
あくまでも約定返済をしっかりと行なったうえで、余裕のある時に繰り上げ返済を行ないましょう。
■まとめ|余裕があるときは繰り上げ返済
いかがでしたか?
繰り上げ返済は特にデメリットもなく、メリットの多いものです。
ただし、余裕があるときだけ繰り上げ返済を行うよう注意してください。
余裕がないときは約定返済のみを行いましょう。繰り上げ返済を行いすぎて約定返済に支障をきたしては、本末転倒です。
繰り上げ返済はボーナス・臨時収入など大きくお金に余裕ができたときに行うものだということを知っておいてくださいね。
ローンを利用すると一度はぶつかる壁だと思いますが、より良く活用していくためにぜひ参考にしてみてください。