「無理のない返済計画」とは具体的には?

■カードローンを利用するときの「無理のない返済計画」とは?

レビコマーシャルなどでよく耳にする「返済はご計画的に」「無理のない返済を」という言葉。
利用者からすれば、そんなことは百も承知で「そんなことを言われなくても分かっている」と感じている人が多いかと思います。
しかし、多重債務者になってしまうような人は、分かっていても、全くの無計画でカードローンを利用してしまう傾向が強いです。
色々な理由はありますが、そもそも「無理のない返済計画とはどんな計画なのか?具体的な数字は?」と、何だかフワフワした状態でイメージがつきにくいのも事実です。
後ほど、具体的な数字で詳細を説明していくため、合わせて一読して貰えれば幸いです。
◇数字を出してしまうと生々しさがでてしまう背景が…
テレビコマーシャルなどで宣伝をするとき、そもそも何故「曖昧な情報しか与えないのか?」と気になるところです。
「無理のない返済をするために返済額は月1万円に抑えるような借り方をしましょう!」と言ってくれれば、利用者としてはイメージが付きやすいです。
しかし、業者としては、数字を出してしまった時点で、生々しさ(毎月そんな額を返済しないといけないのだな…など)が、どうしてでてしまう背景があります。
平たく言えば、生々しさはネガティブな印象を与えてしまい「やっぱりお金を借りるのはやめた!」となってしまう可能性があるため、具体的な数字は出さずに抽象的な言い方をしているのです。
もちろん、他にも色々な理由はあります…例えば、年収によって「無理のない返済額」は変わってくるため、誤解を招いてしまうなどです。
ともあれ、具体的な数字を出さないのは、色々と諸事情があるため、昨今のような内容になっているわけですね。

■一般的に諸々の返済費の割合は「35%」が上限といわれている

あくまでも参考データではありますが、返済費に充てることができる金額は年収の35%までと言われています。
つまり、返済比率は悪くても35%までにしておきましょうということです。
年収1,000万円であれば、年間返済費用が350万円(月20万円ほど)までの融資であれば、最低限の生活はしていけるというラインになります。
もちろん、35%は目一杯の数字であり、一般的ではありません。
住宅ローンなども35%という数字を出しますが、基本的には生活が間違いなく苦しくなるため推奨はされていません。
言い方を換えると35%の返済率では、無理のない返済ではないということです。
◇諸所の理由でカードローンは10%以下に抑えておきたい
「35%まで大丈夫なの?余裕!」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。
先のお話はあくまでも「全体的な返済額」のお話のことをいっています。
具体的には、住宅ローンがあれば、それも考慮した数字になるわけです。
つまり借金全体を足し算した返済率のことをいっています。
となれば、カードローンだけを見たとき、必然的に、この数字は下がってきます。
ズバリ10%に抑えるのが理想であり「無理のない返済」のレベルです。
理由は、先程からチラチラでてきている「住宅ローン」のことを考慮して。
一般的に、住宅ローンの無理のない返済は「25%まで」と言われています。
後は、単純に引き算をして(35%-25%)「10%」という数字を算出しました。
さらに、自動車ローンも組みたいとなってくると、カードローンは5%までが限度で融資を受けられる額を算出することが大切になってきます。

■年収別に具体的な数字で「無理のない返済計画」を見てみる

ということで、上記に出てきた数字で「無理のない返済」の具体的な額を見ていきましょう。
平均的な年収を代表して3つのパターンを紹介していきます。
◇年収500万円の場合
35%:500万円 x 0.35 = 175万円(月14万5千円)
10%:500万円 x 0.10 =  50万円(月4万2千円)
5%:500万円 x 0.05 =  25万円(月2万1千円)
◇年収400万円の場合
35%:400万円 x 0.35 = 140万円(月11万6千円)
10%:400万円 x 0.10 =  40万円(月3万3千円)
5%:400万円 x 0.05 =  20万円(月1万7千円)
◇年収300万円の場合
35%:300万円 x 0.35 = 105万円(月8万7千円)
10%:300万円 x 0.10 =  30万円(月2万5千円)
5%:300万円 x 0.05 =  15万円(月1万2千円)

■大切なポイントは「どれくらいの額なら返せるのか?」を把握すること

言うまでもありませんが、上記を見る限り、やはり少なければ少ないほど「無理のない返済」をすることが可能になります。
逆に「35%という数字がいかに、物凄い金額なのか?」ということが理解でき、加えて、住宅ローンですら「辞めておいた方がよい」と言われるのも頷けます。
正直なところ、返済率10%だったり5%という数字で返済をしていくと、利息の関係で損をしたり、そもそもの利用ができる融資額が小さくなってしまいます。
つまり長々とちょっとずつ返済をするという方法は、損をするだけではなく、他のローン(自動車ローン・カードローン)にも大きな影響を与えます。
したがって、カードローンとは「ちょっとした利用をするためのもの」と割り切って利用をしていくとよいかもしれません。

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