■正確な利用者数は出ていないけど…市場規模は年々増加中の銀行カードローン
銀行カードローンを利用している人数は、正直なところ、ハッキリとした数字は出ていません。
したがって、利用者数は分からないというのが現状です。
しかし、2017年始め、銀行カードローン…いわゆる総量規制対象外のカードローンサービスの、市場規模が非常に伸びてきているというニュースが発表されました。
その金額は「5兆5千億円」ほど。
これだけの金額を、利用者に融資しているというデータになります。
消費者金融業界のデータになりますが、一人当たり50万円程度の融資を受けているとされています。
あくまでも目安ですが、これを元に計算をしてみると…約1,100万人もの人が借りていることに。
消費者金融業者の利用者数も、1,000万人程度です。
一部の専門家の間では、この中の多くの人が、多重債務となっており、これ以上融資を受けようと思ったとき総量規制に引っかかってしまう状況。
そのため、総量規制対象外の銀行カードローンへ流れていると見解を示しています。
ある意味で、かなり逼迫した人が、総量規制対象外に期待して利用しようとしている場合が多くなっているということですね。
ともあれ、市場規模は年々と増加している傾向のため、比例して利用者数も増えていることは理解することができます。
■娯楽や交際費で利用する人が非常に多い
何故、銀行カードローンを利用してまで借金をするのか?
約半分の人が、娯楽や交際費で利用すると答えています。
では…具体的にどのような娯楽、そして交際費に利用をしているのでしょうか?
◇ギャンブルやショッピング…そして夜の遊びに…
娯楽に利用する場合の内訳を見ていくと、多いのは、やはりショッピングになってきます。
期間限定などの言葉があれば、ついつい手元にお金がなくとも購入してしまったり、単純に欲しいもの金額が高いため利用するといった理由になります。
ギャンブルに関しては、説明をする必要もないかと…依存症になってしまうケースも多々あるため、カードローンをギャンブルで使うということは避けて欲しいところではあります。
依存症繋がりで…夜の遊びをするために銀行カードローンを利用している人も。
具体的に、ホスト・ホステスに会いに行くため、プレゼントを上げるため、さらには風俗関連で依存症になってしまい、銀行カードローンで遊びにいってしまう状況です。
娯楽と一言で言っても、計画的に利用する人もいれば、依存症になってしまい欲求を満たすために無計画に利用してしまうケースもあるのです。
◇行きたくもない食事会に参加しなければならない…
交際費に関しては「友人と旅行に行きたい」「職場の食事会に参加しないといけない」など、様々な理由が挙げられています。
友人との旅行は…大きな旅行(卒業旅行だったり、海外旅行だったり)にもなってくると、ある意味でプライスレスの部分もあることは誰もが認めるところ。
であれば、今は借金をしても、思い出と比較をしたとき、後者を選択する心情は理解することができるかと。
職場の食事会に関しても、出世だったり、コミュニケーションを図ったりと、こちらもある意味でプライスレスの部分があると答えている人が多いです。
そして、目を引いた交際費は、ママ友とのランチ会…しかも高級店でのランチ会が月に何度もあり、それに出席するために銀行カードローンを利用してしまうケースです。
本当は参加したくないと思っているのに、子どもが仲間外れにされてしまう可能性があるため、嫌々参加をしているというわけです。
こちらも、娯楽と同様、計画的に利用するケース、無計画で致し方なく利用するケースがあります。
■「生活費に充てるため」という使用用途も多い
娯楽とほぼ同じ割合で「生活費が足りず、泣く泣く銀行カードローンを利用して、その場を耐え忍んでいる」という使用用途も非常に多いです。
ただ中には、生活水準を落とすことができずに、生活費が足りなくなってしまっているケースも多いようです。
例えば、夫の年収が激減し、車のローンが払えなくなってしまったため銀行カードローンを頼ったというケース。
本来であれば、その車を売却することが真っ先に考えられる対処法になります。
車が生活必需品になっているのであれば、維持費が安い車に乗り換えるべきですよね。
人によっては、これが出来ずに、年間数十万円のランニングコストが必要となる車を乗り続けて生活を圧迫してしまっているわけです。
反面…心配すべき「年金受給者」の生活費ということも挙げられます。
データからも多くの高齢者がカードローンサービスを利用していることが分かります。
つまり、年金だけでは生活することができず、銀行カードローンを頼るわけです。
一般的には「生活保護を受ければ?」という声もあるかもしれませんが、家庭の事情だったり、申請をしたけど否決されてしまったなどの理由が。
このように、本当に困窮な状況になってしまっている人も、銀行カードローンを利用していることが分かります。