カードローン会社との任意整理をする前の2つの注意点

借金で首が回らなくなったら、頑張って返済するのもいいですが、債務整理をするのも手です。
最も多く行われている債務整理が任意整理ですが、消費者金融だけではなく銀行のカードローンでも任意整理が行なわれています。(⇒債務整理とは?

今回は、銀行のカードローンを中心に任意整理を見ていきます。

■「銀行カードローンは任意整理ができない」という誤解

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意外に思われる方もいるかもしれませんが、銀行のカードローンも任意整理が可能です。
まず、銀行カードローンは総量規制の対象外(年収の3分の1以上のお金を借りることができる)であるため、なぜか任意整理ができないと考えている方が多いようです。

また、任意整理と過払い金返還請求を混同されている方も多いようです。
過払い金とは、かつてあったグレーソーン金利(年20%~29.2%)を適用されてお金を借り、多く支払いすぎた利息のこと。
多く支払いすぎた利息を返還してもらう手続きを「過払い金返還請求」といいます。
銀行のカードローンは、そもそもグレーソーン金利よりも低金利で昔からお金を貸していました。
そして、「利息制限法による引き直し計算で借金が減る可能性がある」という任意整理のメリットが強調されていたため、低金利の銀行カードローンは任意整理ができないと思ってしまったようですね。

そして、任意整理は怖いお兄さんがいるような貸金業者に対して行うもので、お堅いイメージがある銀行員の扱うカードローンは対象外なのではないかという思い込みがあるようです。
しかし実際は、金利の低い銀行カードローンでも任意整理を行なうことはできます。

■銀行の口座に注意

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しかし、銀行カードローンを任意整理する際には、消費者金融のキャッシングにはない注意点があります。
それは、口座の残高です。
消費者金融では自分の口座を開設することはできず、他の銀行にある消費者金融の口座にお金を振り込むことで返済をするなどしていました。

しかし、銀行カードローンの本体である銀行は、当然ながら口座を開設することができます。
銀行カードローンの中には、自行の銀行口座を開設しなくてもカードローンの契約ができる場合もありますが、多くは口座開設しなければなりません。

ここで注意したいのが、口座に残高を残さないようにすることです。
というのも、銀行カードローンの任意整理の通知が届くと、銀行はその口座の凍結を実施します。
口座が凍結されると、名義人でさえ勝手にお金を引き出すことができません。
凍結した口座から銀行はお金を引き出し、借金と相殺してしまいます。

これを避けるためには、任意整理前に口座の残高をゼロにしておくことです。
その口座が給与振込や年金振込口座に指定されているならば、指定口座の変更をしておきましょう。

■保証会社のカードローンにも影響が

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銀行カードローンには、必ずと言っていいほど銀行とは別の「保証会社」が設定されています。
保証会社は銀行とともにカードローンの審査を行ない、利用者が返済できないときには一度立て替えて債権を引き取ることもします。
三井住友銀行カードローンの保証会社は消費者金融のプロミス、三菱東京UFJ銀行カードローンの保証会社はアコムです。
三井住友銀行カードローンとプロミス、両方からお金を借りていて三井住友銀行カードローンの任意整理を行なうと、巻き添えを食ってプロミスの借金までも任意整理されてしまいます。

また、三井住友銀行カードローンに対して任意整理の通知を行なうと、それはプロミスの知るところとなります。
任意整理が完了後にプロミスに申し込もうとしても、任意整理はいわゆる「金融事故情報」になりますので、審査ではまず通りません。

消費者金融だろうと銀行だろうと、任意整理の手続きは変わりありません。
弁護士や司法書士に依頼をして受任通知を業者に送り、督促が停止している間に将来の利息分をカットすべく交渉を行なっていきます。
借金の額や置かれている状況によっては、任意整理以外の債務整理が適している場合もありますので、法律の専門家に相談するのがいいでしょう。

■まとめ|任意整理が影響するところを知っておこう

いかがでしたか?

銀行カードローンや消費者金融も同じように任意整理をすることができます。少し誤解されている方がいらっしゃるかもしれませんが、どちらも同じです。

カードローン会社と任意整理を行うということは、他の部分でも影響が出るということを知っておきましょう。

銀行口座の残高はなくしておく
保証会社が同じカードローンは審査に通らなくなる(金融事故を起こしているため)

この2点は要注意です。
債務整理の中では、任意整理はカードローンでの多重債務によく利用される方が多いです。
その前の準備はとても大事だということを知っておきましょう。

一番は専門家に相談することが大事です。その上で検討するようにしてくださいね。

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