カードローンでお金を借りたら返済しなければなりませんが、借りたお金(元金)だけ返済すればいいわけではありません。
元金以外にも利息をつけて返済しなければならず、利息負担が利用者に重くのしかかります。特に高額なおまとめローンの場合も然り。
少しでも利息負担を少なくするため、おススメの方法が繰り上げ返済をすることですが、実は注意点もあるんです。
今回は繰り上げ返済のメリットと注意点について見ていきましょう。
■繰り上げ返済のメリット
カードローンの返済は、毎回決められた日(毎月指定日、あるいは35日ごとなど)に返済をする「約定返済」が基本です。
約定返済をきちんとしていれば特に問題はありませんが、計画通りに返済をしていると利息の金額が膨れ上がってしまうことがあります。
金銭的に余裕があるのであれば、約定返済以外に追加で返済をする、これを繰り上げ返済、または随時返済と言います。
繰り上げ返済には、以下のようなメリットがあります。
①利息の支払い総額が減る
繰り上げ返済最大のメリットが、利息の支払い総額が減ることです。
例えば、あるカードローンからお金を借りたとして、以下の条件が設定されていたとしましょう。
借入金額:30万円
金利:年18%
最小返済額:4000円(残高~10万円)
8000円(残高10~20万円)
11000円(残高20~30万円)
この条件で返済をしていくと、返済期間に5年3か月かかり、返済総額は約42万円となります。
利息だけで12万円も支払っているのです。
以上の条件に、毎月5000円を繰り上げ返済する条件を加えるだけで、返済期間は2年6か月となり、返済総額は約36万円となります。
利息の金額が約半分になるのは大きいですね。
②自由に返済できる
約定返済が最低の返済額が決められているのに対して、繰り上げ返済は特に細かい決まりは設けられていません。
いつ返済しても、いくら返済しても構わないのです。
お金に余裕のある時には繰り上げ返済をして、今月はちょっとというときは約定返済だけにしておけばいいのです。
③どこからでも返済できる
繰り上げ返済を認めているカードローンは、多くの返済方法を用意しています。
約定返済は口座引き落としとしているカードローンでも、繰り上げ返済はATMやインターネットバンキングからでもできるところが多いです。
■繰り上げ返済の注意点
特にデメリットらしいデメリットがない繰り上げ返済ですが、注意点はいくつかあります。
①約定返済をまず行う
先ほど述べましたが、カードローンの返済は約定返済が基本です。
繰り上げ返済をしなくても何も言われませんが、約定返済を怠ってしまうと遅延扱いになってしまいます。
メリットが大きいからと無理して繰り上げ返済をしたはいいものの、約定返済で支払うお金が無くなってしまったら、遅延損害金が発生してしまい、結局損をしてしまいます。
まずは約定返済をしっかりと行ない、それでも余裕があるときに繰り上げ返済を行ないましょう。
②手数料がかかる場合がある
カードローン会社の収入源といえば、利息や各種手数料です。
自社(自行)ATMの利用に際して手数料をとるところもありますが、繰り上げ返済をする際に手数料を徴収する業者もなくはありません。
繰り上げ返済をすると、当初の計画を変更する必要があり、その変更手続きに手間がかかるため手数料をとる、というのが理由です。
手数料の有無については、あらかじめカードローン会社に聞いておきましょう。
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③口座と紐づきになっている場合、お金の扱いが若干複雑に
銀行カードローンなどは、自行の銀行口座を引き落とし口座としている場合が多いです。
その銀行口座にお金を振り込むことで繰り上げ返済できるケースも多いですが、注意したいのは、多額のお金を入金したときです。
残債と利息の合計を越える金額を繰り上げ返済として入金したとき、通常の口座に入っているお金とは、利息が付かない、クレカの支払いや公共料金の引き落としには使えない、など取り扱いに制限が出る可能性があります。
つまり、繰り上げ返済をして余ったお金は、カードローン関係にしか使えないということです。
■まとめ|よぉ~く理解して利用しよう
以上のように、カードローンの繰り上げ返済にはメリットが多いですが注意点もあります。
【おさらい】
□繰り上げ返済のメリット
①利息の支払い総額が減る
②自由に返済できる
③どこからでも返済できる
□繰り上げ返済の注意点
①約定返済をまず行う
②手数料がかかる場合がある
③口座と紐づきになっている場合、お金の扱いが若干複雑に
まずは繰り上げ返済に手数料がかかるか調べて、無料の返済方法を利用しましょう。
そしてあくまでも余裕のある時に、繰上返済をするようにしましょう。厳しいときに無理して返済してしまって、また借入をしてしまったら本末転倒です。
そして出来る限り簡単にするよう利用している口座はチェックしておきましょう。